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  • IBFヘビー級指名挑戦者決定戦をフルコビッチと争うのは誰か?

    IBFヘビー級指名挑戦者決定戦をフルコビッチと争うのは誰か?

    2021.05.12
    IBFからヘビー級指名挑戦者決定戦として対戦指示が出ていた一戦、マイケル・ハンター(米国/21戦19勝13KO1敗1分)対フィリップ・フルコビッチ(クロアチア/12戦全勝10KO)戦は4月下旬にマッチルーム・ボクシングがおよそ60.6万ドル(約6,576万円)で落札したことがすでに報じられていますが、このほどハンターが出場を拒否、フルコビッチ陣営が新しい対戦者を模索しているとしています。


    5月に入り複数の海外メディアでハンター離脱のニュースが挙がりはじめ、8日に発表された最新ランキングでフルコビッチは入札時点の5位から4位にワンランクアップ。しかし4位だったハンターは11位に降格、報道の裏付けとなっています。自陣営と言えるマッチルームが落札したハンターが何故自ら撤退したのか本人からの明確な意思表示はありませんが気になるのがその落札額です。


    近年のヘビー級落札額と比較すると18年5月に行われたIBF挑戦者決定戦、K.プーレフ(ブルガリア)対D.ホワイト(英国)戦の落札額は約150万ドル(約1億6327万円)です。しかし自陣営のマッチルーム・ボクシングが落札出来なかったことが理由か、ホワイトは挑戦者決定戦出場を拒否。そしてIBFは仕切り直しの入札を指示し翌月にプーレフとJ.ミラー(米国)で入札が行われ、この時もプーレフ陣営が約211万ドル(約2億2973万円)で落札したもののミラーはプーレフのホームで試合開催されることを嫌い出場を拒否しています。また団体は異なるものの20年3月、WBAレギュラー王者のM.チャー(ドイツ)と暫定王者のT.ブライアン(米国)による統一戦の落札額は200万ドル(約2億1768万円)と報じられているように、今回の落札額が低調だったことは否めません。


    両選手の世界的な人気も落札額に影響が無いとは言えず、一概には言えませんが他団体と比較して指名防衛戦の拘束力が強いことで知られるIBFだけにここは低額でも我慢して試合に勝利し、タイトルマッチまでたどり着くことが先決という考えは無かったのか、それとも単純にハンターがフルコビッチとの対戦を避けたのか。そしてフルコビッチ陣営は5位のジョセフ・パーカー(ニュージーランド)陣営に触手を伸ばしているという報道も挙がっていますが、今年に入り空位となっているIBFトップコンテンダーが決まるのはもう少し先になりそうです。
  • 今週末はスーパーバンタム級統一戦の他にドイツで興味深いヘビー級戦

    今週末はスーパーバンタム級統一戦の他にドイツで興味深いヘビー級戦

    2021.05.11
    スーパーミドル級統一戦で湧いた先週末に続き、今週末もなかなか楽しみなイベントが世界各地で予定されています。多くの耳目は米国のカリフォルニアで行われる、WBAレギュラー王者のB.フィゲロア(米国)とWBC王者のL.ネリ(メキシコ)によるスーパーバンタム級統一戦に集まるものと思われますが、ドイツで開催が予定されるヘビー級戦はちょっと趣を変えたものとして話題を集めています。


    17年11月以降、試合を行わず1月にとうとうWBAヘビー級休養王者となった36歳のマフムード・チャー(ドイツ/35戦31勝17KO4敗)が、クリストファー・ラブジョイ(米国/19戦全勝全KO)と対戦するというものですが、ラブジョイの戦績ははるか格下の相手とばかり造り上げたものとして、周囲の注目は勝敗よりもチャーが約3年半振りのリングに本当に上がるのか否かといったところでしょう。4月上旬のアナウンスではドイツのハンブルグに在る、エロール・セイラン・プロモーターのジムで対戦するとしていましたが、その後はチャーのホームタウンとして知られるドイツのケルンに在る、バーデン・スポーツ・スタジオにて対戦することが報じられています。


    「ケルンで試合が出来ることを嬉しく思います。ホームタウンでラブジョイを迎え撃つことが待ちきれません。」と述べたチャーを後押しするセイラン・プロモーターも「マフムードはリング上でアピールする機会を手にしました、彼が復帰へ向けて本腰を入れている姿を見て喜んでいます。ケルンは彼の復帰戦としてこれ以上ない舞台です。5月15日に勝利することは他団体のチャンピオンと戦う可能性を示す意味でも非常に重要なことです。」とコメント、開催へ向けて順調に進行していると述べています。


    一方、これまた謎の男として話題となっている37歳のラブジョイですが、これまでドン・キング・プロモーターの契約下でキャリアを重ねてきたものの自身のSNSで1度引退を発表しています。同プロモーターとの契約下、試合枯れする現状を憂いての引退発表という声も挙がっていますがすでに引退を撤回。まだプロモート契約は生きている、と声明を出しイベントに一枚噛もうとするキング・プロモーターに対し、ラブジョイは「法的上、キングに試合を中止する権利は一切無い。5月15日はマフムード・チャーのラストファイトを見ることになるだろう。私は彼を引退に追い込むつもりだ、彼の地元で痛い目を味合わせてやる。彼はリングを泣きながら降りることになり、ファンは大いに失望し、引退することは残念とコメントすることになるだろう。」とコメントを残しています。


    セイラン・プロモーターはアンダーカードも着手、元世界ヘビー級ランカーのクリスチャン・ハマー(ドイツ/32戦25勝15KO7敗)、そしてアマチュア経験豊富なヘビー級ホープで元WBAスーパーライト級王者のA.コテルニク(ウクライナ)がマネージメントを務めるビクトル・ファウスト(ウクライナ/6戦全勝4KO)の出場も発表していますが無事にゴングまでたどり着くことは出来るでしょうか?
  • 7月17日にベルギーでWBA王者とIBO王者が王座統一戦

    7月17日にベルギーでWBA王者とIBO王者が王座統一戦

    2021.05.10
    WBA世界クルーザー級レギュラーチャンピオンのリャド・メルウィー(コートジボアール/30戦29勝24KO1敗)とIBO同級チャンピオン、ケビン・レリーナ(南アフリカ/27戦26勝13KO1敗)が7月17日にベルギーのブリュッセルに在る、ボードゥアン国王競技場にて王座統一戦を行うことが発表されています。


    19年10月にI.ツェロ(ハンガリー)に7回KO勝利をおさめ空位のWBA暫定王座を獲得している28歳のメルウィーはプロデビューからベルギーでキャリアを重ね、20年11月にWBAから当時のレギュラー王者、B.シュメノフ(カザフスタン)との統一戦が指示されたものの交渉の進展を見せないシュメノフに対して1月に王座剥奪が決定。メルウィーがエレベーター式に格上げとなったものでレギュラー王座に就いてから初めての試合が初防衛戦となります。現在のスーパー王者、A.グラムイリアン(アルメニア)とは18年11月にグラムイリアンの地元フランスで対戦しており、手に汗握る好ファイトを繰り広げた打撃戦の末11回TKOで軍門に下り、これが唯一の黒星となっています。


    そしてここのところ新設されたWBCブリッジャー級王座を巡るニュースの多かったレリーナは6度のIBO王座防衛を数えるサウスポー。ブリッジャー級初代王者を決める、O.リバス(コロンビア)対B.ジェニングス(米国)戦が6月18日にカナダのモントリオール開催へ向けて進展していたもののこのほどコロナ禍によりモントリオールの公衆衛生局がイベント開催を承認せず、決定戦が今秋へ延期となったこともレリーナ陣営が方針を変更した理由の一つと言えそうです。


    ゴールデングローブス・プロモーションズ、ロドニー・バーマン・プロモーターは「このような時期にレリーナがWBAタイトルマッチのリングに上がることは南アフリカのボクシング界にとって非常に意義のあることです。(レリーナが勝利すれば)WBAクルーザー級チャンピオンとなったレリーナがより大きな注目を集めて試合を行うことで、多くの南アフリカ人選手もイベントに出場する機会を与えられることでしょう、私の構想として凱旋試合を12月に考えていますからね。メルウィーはレリーナをどうやって退けるのか?手数の多いスタイルを持つメルウィーからレリーナはどうやってポイントを集めるのか?メルウィーの得意な左フックにレリーナは耐えきれるのか?(19年10月からの)ブランクはメルウィーにどのような影響を及ぼすのか?こうした質問に対する答えはすべて明確になることでしょう。」と述べています。多くのボクシング・ファンにとってあまり馴染みの少ない両王者かもしれませんが攻撃力に自信を持つ同士、駆け引き無しの白熱した打撃戦が期待出来そうです。
  • 速報!サウル・アルバレス 対 ビリー・ジョー・ソーンダース!

    速報!サウル・アルバレス 対 ビリー・ジョー・ソーンダース!

    2021.05.09
    現地時間8日、米国のテキサス州アーリントンに在る、AT&Tスタジアムにて世界統一スーパーミドル級戦がただいま終了、WBAスーパー&WBC王者のサウル・アルバレス(メキシコ)がWBO王者のビリー・ジョー・ソーンダース(英国)に8ラウンド終了、棄権によるTKOでアルバレスが王座統一を果たしています。

    アルバレスが距離を詰めようとじりじり前進し、ソーンダースがフットワークとジャブで動く静かめの初回に続き、2ラウンドはやはりアルバレスが右を増やしながらプレスを強めていきます。アルバレスがパンチを出すだけで歓声が上がる会場ながら巧みな防御技術でパンチの多くを外すソーンダースもペースを引き寄せるところまでは攻め込めずジャブの次が続きません。5ラウンドはソーンダースがジャブ、左と当て良いラウンドを作り、6ラウンドも攻勢を強めるアルバレスの強打を防ぎ左のダブルを入れていきます。アルバレスが攻めながらも詰め切れない図式にアルバレス・ファンにはE.ララ戦、ソーンダース・ファンにはD.レミュー戦が頭をもたげるような展開を思わせはじめた8ラウンド、アルバレスの右アッパーがダックしたソーンダースの右目周辺にヒットすると、直後にぷくっと腫れ出し視界が妨げられたか退がる場面が増えだすと会場から歓声が沸き上がります。ゴングが鳴りソーンダースはインターバル中に右目の不調を訴え棄権、呆気ない幕切れとなっています。30歳のアルバレスは56勝38KO1敗2分、約2ヶ月振りのリングでWBO王座奪取に加えてWBA3度目、WBC2度目の防衛を果たしています。初黒星となった31歳のソーンダースは30勝14KO1敗、約5ヶ月振りのリングで眼窩骨の骨折も予想させWBO3度目の防衛に失敗しています。なお8ラウンドまでの採点は3対0(78-74×2、77-75)のアルバレス優勢と採点されています。



    セミファイナルのWBO世界ライトフライ級タイトルマッチはチャンピオンのエルウィン・ソト(メキシコ)が同級11位の高山勝成(寝屋川石田)に9ラウンド2分44秒TKO勝利、王座防衛です。

    持ち味でもあるフットワークを使いながら小さいパンチを当てて行く高山は初回中盤、王者の右を食い腰を落とします。すぐに立て直しを図る高山ですが終了間際にも左フックなどを食いバランスを崩したところでゴングが鳴ります。2ラウンド中盤、王者の右ストレートがアゴを打ち抜き、再び膝を揺らした高山は再び終了間際に左、右とフックを浴びてしまいます。じりじりと距離を詰めてくる王者による被弾を抑えて手数でポイントを稼ぎたい高山は上下にパンチを当てながら絶えず動き逆転を目指すと高山のボディが徐々に効果を見せ始めているようにも映り中盤に入ります。ポイントこそ王者が獲り続けているものの高山もリズムを取り戻している感覚があるのか、リング中央でステップを刻むなど持ち味の手数で健闘を見せます。高山の粘りは終盤も続きますが迎えた9ラウンド、前に出るものの被弾が増えはじめた高山にローレンス・コール(米国)レフェリーがダメージの蓄積を考慮、おもむろに割って入ると終了をコール、ストップに不満の高山はシャドーを披露していますがそのまま終了となっています。ソトは19勝13KO1敗、同王座3度目の防衛に成功です。2階級制覇を目指した高山選手でしたが32勝12KO9敗1ノーコンテストとしています。



    WBAインターコンチネンタル・スーパーウェルター級タイトルマッチは王者でWBA14位のキーロン・コンウェイ(英国)がスレイマン・シソコ(フランス)に10ラウンド判定負け、王座交代です(2対1/96-93、95-94:シソコ、97-92:コンウェイ)。

    シソコのシャープなジャブが印象に残る序盤となりますが後続打が出せず、コンウェイは目立ったダメージの見えないなかで徐々にプレスを掛けて行きます。ジャバー同士のマッチアップとあって左の差し合いではシソコに一日の長があり、コンウェイはなかなか局面を打開することが出来ずにポイントは振り分けるならシソコのジャブ、ワンツーが引き寄せていくラウンドが続きます。しかし迎えた9ラウンド早々、いきなり局面が変わりコンウェイが放った左アッパーのダブルがアゴに入りシソコが後ろを向きながら座り込むダウンを喫します。パンチのダメージというよりも眼やアゴなどの不調を感じさせるダウンとなりますが立ち上がり再開、コンウェイは逆転を狙い追い上げるもののシソコはこのラウンドをなんとかしのぎきると最終回、再びジャブでペースを取り戻し終盤には右もヒット、終了のゴングを聞いています。WBCでは24位につける29歳のシソコはこれで13戦全勝8KO、一時は世界ランキングに名を連ねていたシソコですがR.シェーファー氏のリングスター・スポーツが凋落したことに加えてコロナ禍によりキャリア進行にブレーキが掛かっていましたが再び活発化を見せています。敗れた25歳のコンウェイは16勝3KO2敗1分としていますが、コンウェイの5ポイント勝利は理解不可能です。



    WBC米大陸ヘビー級タイトルマッチは王者でWBC14位のフランク・サンチェス・ファウレ(キューバ)がナギー・アギレラ(ドミニカ共和国)に6ラウンド1分42秒負傷判定勝利です(60-54×3)。

    アメリカでは4月下旬、CDC(アメリカ疾病対策センター)がワクチン接種を完了していれば屋外でマスク着用の必要無しと発表。NFLダラス・カウボーイズのホームスタジアムとして知られる会場も観客の多くはマスク無しで観戦しており、2011年の第45回スーパーボウルでは10万人以上を集めた大会場で、主催するマッチルーム・ボクシングは今回約7万人が入ると大々的にアナウンスするなかでのイベント開催となっています。

    ヘビー級トップ選手と比較するとパワーはイマイチながら体格で一回り大きなサンチェスが右ストレートを当てる良いスタートを切り、3ラウンドにもラビットパンチをアピールしようと隙を見せたアギレラにサンチェスの右がヒットします。サンチェス・ペースで迎えた6ラウンド、サンチェスの右フックがラリアート気味にアギレラの後頭部に当たると、アギレラはよろよろとロープにもたれかかりそのまま崩れ落ちます。立ち上がろうとしますが再び倒れ込み深いダメージをアピールしますが数秒後に立ち上がると、ルーベン・ペレス(米国)レフェリーとインスペクターに反則打とアピール、数分間のやり取りの後でレフェリーは試合終了を宣言、アギレラに試合続行の意思無しと当該ラウンドを含めたスコアカードで勝敗を決めています。WBOでは6位、WBAでも14位にランクされる24歳のサンチェスは18勝13KO1ノーコンテスト、王座防衛に成功です。34歳のアギレラは21勝14KO11敗としています。
  • 速報!リーアム・スミス 対 マゴメド・クルバノフ!

    速報!リーアム・スミス 対 マゴメド・クルバノフ!

    2021.05.08
    現地時間7日、ロシアのエカテリンブルクに在る、KRKウラレツにてRCCボクシング・プロモーションズが主催する好カード、WBOインターナショナル・スーパーウェルター級王座決定戦がただいま終了。WBO同級2位で元王者のリーアム・スミス(英国/153.5ポンド)が同級5位のマゴメド・クルバノフ(ロシア/154ポンド)に12回判定負け、クルバノフが勝利をおさめています(3対0/115-113×2、117-112)。

    S.ラヒモフ(タジキスタン)、E.ティシェンコ(ロシア)、M.ウルバノフ(ロシア)ら同プロモーション傘下選手がリングサイドで声援を送るクルバノフはL字ガード、一方のスミスはガードを高く上げてスタート、初回終了間際にクルバノフが足を滑らせたと同時にスミスの左フックがヒット、尻餅を付きますがヨーグ・ミルケ(ドイツ)レフェリーはスリップと裁定します。ジャブからコツコツとパンチをまとめようとするスミスの攻勢に、マゴメドフは笑顔で余裕を見せるものの有効打数はスミスが優勢の序盤となり、5ラウンドはお互いにコンパクトなパンチがヒットします。6ラウンド終盤、クルバノフの右がスミスのアゴにヒットし左を追撃、スミスがたたらを踏むとこの試合初じめてと映る山場に地元のファンから歓声が起こったところでゴングが鳴ります。しかし7ラウンドはスミスがジャブから右を当てて立て直すと終了間際には左フックでクルバノフがバランスを崩します。8ラウンド中盤、右をカウンターで当てたクルバノフですがポイントはスミスの手数が引き寄せたように映るなどクルバノフの手数が少しずつ落ちはじめ、9ラウンドも手数と有効打はスミスが優勢に映ります。クリンチワークが稚拙なクルバノフはレフェリーから度々注意を受けるものの減点は無く、10ラウンドもスミスが優勢に進めながら終了間際にクルバノフが肩越しの右をヒット、スミスが膝を揺らし、すぐにスミスも打ち返しゴングが鳴ります。こちらも疲労からガードの開き始めたスミスにクルバノフの右が当たる場面もあるものの有効打数はスミスが上と映り、最終回は両者懸命に手を出し合いますが、中盤からクルバノフはガス欠か手数が落ちスミスが攻め込んだところでゴングが鳴っています。25歳のクルバノフは22戦全勝13KO、32歳のスミスは29勝16KO3敗1分、コンパクトなパンチが3人のジャッジに評価されなかった点は不運と言えそうですが5ポイント差は離れ過ぎと思われます。



    セミファイナルのスーパーウェルター級10回戦はエドゥアルド・スカビンスキー(ロシア/151ポンド)が元WBOラテン同級王者のジョエル・フリオ(コロンビア/152.75ポンド)を10回判定に下しています(3対0)。

    柔軟な体躯のフリオは2ラウンドに左フックをアゴに食いグラつくものの3ラウンドに右を打ち下ろします。じりじりと距離を詰めるスカビンスキーにシャープなジャブを中心に対抗するフリオでしたが5ラウンド終盤にスカビンスキーの左フックがアゴにヒット、フリオがダウンします。すぐに立ち上がったフリオは6ラウンド以降、ジャブとフットワークでスカビンスキーの追撃を阻み、懸命に打ち返しますが逆転打を打ち込むところまでは攻め返すことが出来ずにフルラウンドを戦い終えています。30歳のスカビンスキーは14戦全勝7KO、世界挑戦の経験も持つ36歳のフリオは39勝33KO6敗としています。



    WBO欧州スーパーバンタム級王座決定戦は、エフゲニー・リアシュコフ(ロシア/122ポンド)とムカマド・シェコフ(ウズベキスタン/122ポンド)で対戦、10回判定でシェコフが勝利をおさめ新王者となっています(2対1/96-94×2:シェコフ、97-93:リアシュコフ)。

    サウスポーのシェコフをコンパクトなパンチとフットワークが主武器。リアシュコフはシェコフを退がらせようと前に出るものの左右フックを出鼻に食いなかなか詰め切れず、途中スイッチも混ぜますが思うように詰められず4ラウンドには左目周辺が腫れ出します。お互いにパンチ力に欠けるスタイルとあって決定的な場面は無いものの有効打数はややシェコフが優勢と映り折り返します。終盤、疲れを見せ始めたシェコフがクリンチワークを増やしますが前に出続けるリアシュコフは的中率が悪く、シェコフも時折良いコンビを当てるものの後続打が出せず揉み合いとなる場面が続き終了のゴングを聞いています。28歳のシェコフは9勝3KO1分、22歳のリアシュコフは8勝2KO1敗1敗としています。



    ウェルター級8回戦、米国西海岸を中心にキャリアを重ねる元キックボクサー、エンリコ・ゴゴキア(ジョージア)がグスタボ・ビットーリ(アルゼンチン)に4ラウンドTKO勝利です。これまたサウスポー同士の対戦となり、ラウンドが進むにつれビットーリはプレッシャーを受けロープを背にする時間が長くなると4ラウンドにビットーリが鼻柱をカット、顔面が赤く染まります。ラウンド終盤にゴゴキアの左ストレートがクリーンヒットし続いて右を食ったビットーリは背中からバタンとダウン、立ち上がりますが出血も考慮したか、レフェリーは両手を交差しています。元IBFスーパーウェルター級王者のR.カルマジン(ロシア)がトレーナーに就くゴゴキアは13戦全勝8KO、31歳のビットーリは24勝12KO8敗1分としています。



    スーパーフライ級8回戦、ザファール・パルピエフ(タジキスタン)がフィリピン・フライ級3位のアルフォイ・ダガイロアンに3ラウンド終了棄権TKO勝利です。サウスポー同士の対戦は3ラウンド序盤に左ストレートからの連打でダウンを奪ったバルピエフが再開後に追撃、粘りを見せゴングに逃げ込んだダガイロアンでしたがインターバル中にコーナーから棄権の申し出がありTKOとなっています。32歳のバルピエフは10勝3KO2敗としています。ハートの強さに定評のある29歳のダガイロアンは14勝5KO5敗6分、キャリア初のTKO負けです。
  • スーパーミドル級3本のベルトを統一するのはカネロか、ソーンダースか?

    スーパーミドル級3本のベルトを統一するのはカネロか、ソーンダースか?

    2021.05.08
    <世界スーパーミドル級3団体王座統一戦 in 米国、テキサス州アーリントン、AT&Tスタジアム>
    WBAスーパー&WBC王者、サウル・アルバレス(メキシコ/58戦55勝37KO1敗2分):167.4ポンド(約75.9Kg)
    vs.
    WBO王者、ビリー・ジョー・ソーンダース(英国/30戦全勝14KO):167.8ポンド(約76.0Kg)
    ※試合前には9月にIBF王者のC.プラント戦を示唆した王者アルバレス。カネロ・ファンには心躍る楽しみなニュースと言えそうですが、一部にプラント以上の壁になると言われているのが今回のソーンダース。多くのファンが豪打爆発を予感したD.レミュー(カナダ)戦で見事なシャットアウトを魅せた技巧を再び披露することは出来るでしょうか?レミューに通じてもカネロには通じないという意見が大方の予想と言えそうですが、果たして結果はいかに?


    <WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ>
    王者、エルウィン・ソト(メキシコ/19戦18勝12KO1敗):107.8ポンド(約48.8Kg)
    vs.
    同級11位、高山勝成(寝屋川石田/41戦32勝12KO8敗1ノーコンテスト):107.6ポンド(約48.7Kg)
    ※日本で数々のジムを渡り歩き、キャリアの途中には海外に活動の場を求めるなど日本人ボクサーとして異色の経歴を持つ元世界ミニマム級王者の高山選手が2階級制覇を目指します。世界戦は約5年振りとなるベテランが王者ソトの3度目の防衛を阻止すべくアメリカ・デビュー戦のリングに上がりますが、とにかく王者の武器は軽量級離れした破壊力。テクニックと経験で強打を封じ込めたいところです。


    <WBAインターコンチネンタル・スーパーウェルター級タイトルマッチ>
    王者、WBA14位、キーロン・コンウェイ(英国/18戦16勝3KO1敗1分):154ポンド(約69.8Kg)リミット
    vs.
    WBC24位、スレイマン・シソコ(フランス/12戦全勝8KO):153.6ポンド(約69.6Kg)
    ※当初昨年12月に対戦が決まっていたもののシソコが健康上の理由により撤退、およそ半年を置いての仕切り直しはコンウェイの保持する地域王座にリオ五輪ウェルター級銅メダリストのシソコが挑戦する図式ですが順当に行けばシソコの勝ちは固いでしょう。低迷が長いフランス・ボクシング界の人気はT.ヨカが頭一つ抜けており、シソコがN.ウーバーリ、M.ソロらに続く存在となるためにも世界ランク再獲得のために負けられない試合です。


    <ヘビー級10回戦>
    WBO6位、WBA&WBC14位、フランク・サンチェス・ファウレ(キューバ/18戦17勝13KO1ノーコンテスト):237.6ポンド(約107.7Kg)
    vs.
    ナギー・アギレラ(ドミニカ共和国/31戦21勝14KO10敗):238.2ポンド(約108.0Kg)
    ※豊富なアマチュア・キャリアを土台に白星を重ねコツコツと世界ランクを上がる28歳のサンチェスが今年最初のリングに上がります。黒星も多いアギレラですが、S.ピーター(ナイジェリア)、C.アレオラ(米国)、D.ブレアジール(米国)ら強豪との手合わせも多いアギレラだけに、サンチェスにとって大事なテストマッチの一つと言えそうです。
  • 世界1位のティム・チューが再び豪州のライバルと対戦

    世界1位のティム・チューが再び豪州のライバルと対戦

    2021.05.07
    3月31日にWBCスーパーウェルター級10位のD.ホーガン(アイルランド)を5ラウンドで仕留めるなど、ここのところ豪州のトップ選手を軒並み打ち破っているティム・チュー(豪州/18戦全勝14KO)が早くも次戦を発表、7月7日に豪州のニューサウスウェールズ州ニューカッスル、ブロードメドーに在る、ニューカッスル・エンターテインメント・センターにてWBAミドル級7位のマイケル・ザラファ(豪州/32戦28勝17KO4敗)と対戦するとしています。


    コロナ禍ながらコンスタントにリングに上がることでコンディションの維持を心掛ける26歳のチューはWBOトップコンテンダーとなりましたが標的と公言する王者のB.C.カスターニョ(アルゼンチン)は7月17日にJ.チャーロ(米国)との王座統一戦をすでに発表しており、念願の世界タイトルマッチは早くても今秋以降になりそうです。ザラファ戦の会見の席では「これはパズルの最後のピースになります。長い間、彼が言い続けてきた私への挑発や蔑視発言など個人的な問題です。私はホーガン戦で " 彼の魂を奪う " と言いましたが、今回はそれ以上のことをするつもりです。」とメディアを通して挑発、対戦を要求してきたザラファへの感情的な部分を隠しません。


    一方、29歳のザラファは世界挑戦の経験こそ無いもののここまで記録している4敗はA.マゴメドフ(ロシア)、P.クイリン(米国)、K.ブルック(英国)、J.ホーン(豪州)といずれも世界を手にした選手か世界ランカーのみというもので、なかでも19年に戦ったホーンとの2連戦はいずれも大激闘となりそのダメージが抜けないままチュー戦に臨んだことがホーンの敗因とする地元記事も挙がっています。「彼は私のような選手と戦ったことはありません、私は異なるレベルです。彼らは私が彼らの計画を崩すことが出来ると知っており、彼にとって私は大きなリスクなのです。私に今いるこの場所に連れて行ってくれる父親は居ませんでした、もし彼の名前がティム・スミスだったら誰も気にもかけないでしょうから。」と相変わらずチュー陣営が鼻に付くコメントを残しています。ホーン&ホーガン以上に曲者という声もあるザラファがどこまで全勝ホープを苦しめることが出来るのか、興味深いマッチアップです。
  • 5月14日のIBF挑戦者決定戦が延期を発表

    5月14日のIBF挑戦者決定戦が延期を発表

    2021.05.06
    5月14日に英国イングランドのボルトン大学構内に在るスタジアムにて予定されていたIBF世界フライ級挑戦者決定戦、同級5位のリカルド・サンドバル(米国/19戦18勝13KO1敗)対7位のジェイ・ハリス(英国/19戦18勝9KO1敗)戦が延期されることがMTKグローバルから発表されています。


    昨年2月にJ.C.マルチネス(メキシコ)の持つWBCフライ級王座に挑戦したものの12回判定負けを喫している30歳のハリスにとって2度目の世界挑戦を引き寄せる最短経路は4月30日にS.エドワーズ(英国)が戴冠を果たしたことにより同国人対決を願うファンを含め、注目度を上げていましたが延期日は未定とされ、一旦熱を冷ますことになりそうです。


    なお動向が気になるのは同級最上位となる3位のジェイソン・ママ(フィリピン/16戦全勝9KO)。4月30日にノーランカーと前哨戦を行い、8回終了棄権TKO勝利をおさめていますが、試合前のインタビューではムタラネ対エドワーズ戦勝者への挑戦を目指すと述べています。「(昨年12月の)モルティ・ムタラネ戦がキャンセルとなったことで非常に失望しました。一生懸命ハードなトレーニングを積み重ね、彼のホームで打ち破る準備は整っていました。しかしこれも神の思し召しでしょう、もっと良い状態で試合が実現すると信じています。4月30日の試合でインパクトのある勝利をおさめ、ムタラネ対エドワーズ戦勝者への挑戦に弾みを付けたいと思っています。世界挑戦を現実のものとするためにも印象に残るような爆発的な勝利が必要です。こうしてキャリアを重ねる機会を与えてくれたサンマン・プロモーションズに感謝しています。」と述べ、同プロモーションのJ.C.マナンキル・プロモーターは「エドワーズが勝てばジェイソンと戦うことになるでしょう。その戦いこそ我々が望むものですし実現させるために尽力します。まずは30日の試合に集中しアピールとなる勝利が必要です。ジェイソンは非常に練習熱心でありきっと世界チャンピオンになってくれると思います。」と愛弟子のバックアップを約束しています。


    長い歴史の中で自国での世界挑戦自体ほぼ不可能に近いフィリピン選手にとって、世界戦の自国開催が難しい南アフリカのムタラネよりも英国のエドワーズが勝利してくれた方が交渉も捗ると見た同プロモーター。そして結果は思惑通りとなりましたが、今後の交渉の進展に注目が集まります。
  • 元統一ライトヘビー級王者のセルゲイ・コバレフが今夏の復帰へ

    元統一ライトヘビー級王者のセルゲイ・コバレフが今夏の復帰へ

    2021.05.05
    1月30日に予定されていた(写真)、B.メリクジエフ(ウズベキスタン)との対戦直前に禁止薬物の使用が発覚、12月30日の検体からテストステロンが検出されたとしている、セルゲイ・コバレフ(ロシア/39戦34勝29KO4敗1分)が再びリングに上がることがタス通信など複数の地元メディアで報じられています。禁止薬物使用の発覚直後、メリクジエフは気の逸りもあったか「(ドーピング検査で)引っ掛かろうと何も関係ない、私は戦いたいんだ。」と試合強行を熱望しましたが、主催するゴールデンボーイ・プロモーションが世論を受け試合の中止をアナウンスしたことは記憶に新しいところです。


    19年11月、S.アルバレス(メキシコ)に良いところなく敗れ、往年のパワーも落日を感じさせている38歳のコバレフですが、昨冬からのおよそ半年間でVADAからの不定期テストを6回続けてクリア。「セルゲイは復帰に必要な回数のテストをクリア、全て陰性の結果が出ています。」とアレクセイ・ティトフ・プロモーターが述べ復帰に支障は無いと明言。「我々はセルゲイの次戦について話し合いを進めています。すでに幾つかのプランがあり現在交渉の途中です。5月21日についても話し合います。」とコメント。ロシアの新興プロモーション、ガスファイトの主宰者でもある " バスタ " ことバシリー・ヴァクレンコ氏ともすでに接触していることを明らかにしており、同プロモーションが主催するWBCブリッジャー級シルバー王座決定戦、D.クドリアショフ対E.ロマノフ(ともにロシア)戦が行われる5月21日の電撃復帰も匂わせています。


    ゴールデンボーイ・プロモーションズとの提携契約が残るコバレフですが、ここで俄然注目を集めるのが元WBOスーパーミドル級王者のヒルベルト・ラミレス(メキシコ/41戦全勝27KO)です。今春、O.デラホーヤ・プロモーターとのタッグを発表し2階級制覇を目指すラミレスは「私はオスカーと何度か話し合ってきましたが復帰戦は6月を考えています。とにかく前に進むことが大事だし歴史を造りたい、そしてチャンピオンに返り咲けると信じています。ドミトリー・ビボルとアルツール・ベテルビエフが持っている全てのタイトルを手にしたいし、彼らには申し訳ありませんがライトヘビー級のベルトは全て奪うつもりです。そのためにまずはコバレフです。彼と戦うことが出来れば光栄だし、多くのファンも見たがっているファイトだと思っています。私は " クラッシャー " に憧れていました、素晴らしい実績もあります。しかしそのアイドルを打ち破る覚悟が今の私には有ります。」ともコメント、両者が激突する可能性は多分にありそうです。プロ・キャリアの継続を明言、近い将来の復帰戦が見込まれるコバレフがどのような復帰路線を歩むのか、次戦のアナウンスは遠くなさそうです。
  • 元2階級制覇王者のヘッキー・ブドラーが約2年5ヶ月振りに復帰戦

    元2階級制覇王者のヘッキー・ブドラーが約2年5ヶ月振りに復帰戦

    2021.05.04
    4月下旬、コロナ禍以降初めてと言って良い国際試合としてIBF世界ライトフライ級挑戦者決定戦が開催された南アフリカですが今月下旬には2日連続となるイベントが予定されています。5月21日、そして22日はフィリピンから選手を招請しイベントを開催するとしていますが、コロナ禍による世界各国での渡航制限下、開催まで無事にたどり着けるでしょうか。


    まず21日にはイーストロンドンにてメインイベントにIBOミニマム級チャンピオンのニコシナチ・ジョイ(南アフリカ/36戦29勝19KO5敗1分1ノーコンテスト)が出場し、アヤンダ・ヌトゥラニ(南アフリカ/13戦10勝3KO2敗1分)を迎えて防衛戦を予定。これは当初4月30日(写真)と発表されていたカードですが約3週間の延期となっています。そしてセミファイナルでは空位のWBAインターコンチネンタル・ライトフライ級王座決定戦として、ントランタラ・ティルハ(南アフリカ/5戦4勝2KO1敗)とジョーイ・カノイ(フィリピン/22戦16勝9KO4敗1分1ノーコンテスト)が対戦するとしています。


    そして翌22日、ヨハネスブルグでは来日経験を持つ元2階級制覇王者のWBCライトフライ級3位、ヘッキー・ブドラー(南アフリカ/36戦32勝10KO4敗)が約2年5ヶ月振りという復帰戦に臨みます。2年以上試合をせず上位に居続ける点はコロナ禍もあったことでしょう、久々のアナウンスとなった今年2月の復帰戦は計量時に対戦者が想定外の体重超過を見せたことで試合中止。仕切り直しの一戦はWBCミニマム級36位、フィリピン同級1位のジョナサン・アルマセン(フィリピン/12戦7勝2KO3敗2分)との対戦が決まっています。またWBCミニマム級5位のシンピウェ・コンコ(南アフリカ/26戦19勝7KO6敗1ノーコンテスト)は世界挑戦経験を持つ、アルアル・アンダレス(フィリピン/14戦12勝4KO2敗)と対戦する渋い好ファイトも予定されています。


    近年、フィリピン選手が南アフリカで試合をするケースが増えているものの19年3月、ジョナス・スルタン(フィリピン)は21日に予定されていた試合のため1週間前に現地に入ったところでコロナ禍によりイベント中止が告げられ、主催するゴールデングローブス・プロモーションズのロドニー・バーマン・プロモーターはキャンセル料としてファイトマネーの10%を支払うことを約束、翌日にスルタン一行は帰国の途についたもののその後一向に支払いは無く、フィリピン・ボクシングを管轄する、GABを通して正式に抗議を入れてもなしのつぶて、アブラハム・ミトラ・チェアマンは選手の収入が保証出来ないことを理由に今後、同プロモーションのイベントにフィリピン選手の出場を承認しないことまで示唆したものの今もって支払いは無いことが報じられています。


    一部の関係者に傷として残ったスルタン問題は未だ解決していませんが昨年12月に予定されていたM.ムタラネ(南アフリカ)対J.ママ(フィリピン)戦は試合直前で中止が決定、しかし同じ轍は踏まず主催するトノ・プロモーションズは事前にファイトマネーの一部を支払い事なきを得ています。その一方で6月に南アフリカでWBFミニマム級王座決定戦のオファーを受けたWBA同級9位のR.パラデロ(フィリピン)はスルタンの二の舞は避けようと契約条項に明記の無かったキャンセル料を条項に足すよう求めたところ、主催者側から別の対戦者を探すと連絡が入ったことを明らかにしており1日も早いスルタン問題の解決、そして再燃しないことを願うところです。
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